ファクタリングとは?
ファクタリングとは、企業や個人事業主が保有する売掛金・請求書などの売掛債権を、入金期日前にファクタリング会社へ売却して資金化する方法です。
たとえば、取引先へ請求済みの売掛金100万円があり、入金予定日が1か月後だとします。この債権を売却し、手数料を債権額の10%、その他の費用を0円と仮定すると、入金日前に受け取る金額は90万円です。
100万円 − 手数料10万円 = 手取り90万円
※計算を理解するための仮定です。10%は手数料相場や特定サービスの料金を示すものではありません。実際の条件や別途費用は見積書・契約書で確認してください。審査結果によっては利用できません。
ここで大切なのは、売上が増えるのではなく、売掛金を手数料負担で前倒しして受け取る点です。譲渡済みの売掛金100万円を、1か月後にも自由に使える資金として重ねて計上することはできません。契約に基づき自社が売掛先から代金を回収する場合には、ファクタリング会社への送金に必要な資金を確保します。
利用を判断するときは「今の支払いに必要な額を手取りで確保できるか」と「前倒し後も、給与・仕入れ・外注費などの支払いを賄えるか」の両方を確認しましょう。契約内容によっては、手数料の負担で資金繰りがかえって厳しくなることもあります。
銀行等からお金を借りる融資とは仕組みが異なり、一般的なファクタリングは売掛債権の売買として行われます。
ファクタリングの基本的な仕組み
一般的な流れは次のようになります。
- 商品・サービスを提供
- 取引先へ請求書を発行
- 売掛債権が発生
- ファクタリング会社へ申込み
- 審査
- 売掛債権を譲渡
- 手数料等を差し引いた金額を受け取る
つまり、「将来入ってくる予定のお金」を前倒しで資金化するイメージです。
特に、入金まで30日・60日など期間がある事業では、材料費・外注費・給与などの支払いが先に発生するケースがあります。
こうした入金と支払いのタイミングのズレを補う手段の一つとして利用されています。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリング
ファクタリングには、大きく分けて「2社間」と「3社間」があります。
2社間ファクタリング
利用者とファクタリング会社の2社で契約する方式です。
売掛先を契約に直接参加させない形が一般的なため、取引先への通知を避けたい事業者に利用されることがあります。
一方で、契約内容や回収方法はサービス会社によって異なるため、事前確認が重要です。
3社間ファクタリング
利用者・ファクタリング会社・売掛先の3者が関係する方式です。
売掛先への通知や承諾などを伴い、売掛金がファクタリング会社へ直接支払われる形などがあります。
どちらが適しているかは、売掛先との関係、必要な資金額、入金希望時期、手数料などによって変わります。
銀行融資との違い
| 項目 | ファクタリング | 銀行融資 |
|---|---|---|
| 基本的な仕組み | 売掛債権の売却 | 資金の借入れ |
| 資金の基礎 | 売掛債権 | 返済能力・信用力等 |
| 返済 | 通常の借入返済とは異なる | 原則返済が必要 |
| 利用条件 | 売掛債権等が必要 | 金融機関の審査 |
| コスト | 手数料等 | 金利等 |
ファクタリングと融資は、どちらが優れているというものではありません。
短期的な資金繰りなのか、長期間必要な運転資金なのかによって使い分けることが大切です。
ファクタリングのメリット
代表的なメリットは、売掛金の入金を待たずに資金化できる可能性があることです。
オンラインで申込みから契約まで完結するサービスも増えており、資金調達の選択肢の一つとなっています。
また、銀行融資とは審査の考え方が異なるため、資金調達手段を複数持つという意味でも選択肢になります。
利用前に確認したい注意点
ファクタリングは便利な反面、手数料・契約条件・売掛先・債権の内容をよく確認する必要があります。
特に注意したいのは、
- 手数料や実際に受け取れる金額
- 売掛債権が実際に存在するか
- 売掛先への通知の有無
- 契約上の買戻し義務など
- 同じ売掛債権を別会社へ重複して譲渡していないか
- 契約書の内容
などです。
また、「ファクタリング」という名称でも、実質的な契約内容が異なるケースがあります。契約内容を十分に確認し、不明点がある場合には専門家等へ相談することも検討してください。
どんな人に向いている?
たとえば、
- 「請求書は発行済みだが入金が来月」
- 「材料費や外注費を先に支払う必要がある」
- 「銀行融資とは別の資金調達方法も比較したい」
という場合には、検討対象の一つになります。
一方、売掛債権がない場合には、ファクタリングではなく銀行融資、ビジネスローン、補助金・助成金など別の方法を検討した方がよいケースもあります。
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資金調達方法は、法人・個人事業主、売掛金の有無、必要金額、希望するスピードなどによって変わります。
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参考情報
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金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」
ファクタリングの法的位置付けや、偽装ファクタリング等に関する注意事項については、金融庁の情報もご確認ください。